帰ってきたオトコ その3
つづき
「チャーシュー抜きの煮玉子入りにしなくていいですか?」
中学生風女の子はカウンターの中から嫁に問いかけました!!!!!!!!!!
僕らはこの店に来たの二回目です
この日は本当に混雑していて、カウンターが囲む中の厨房で一心不乱にラーメンを作る山根さんが一度でもこちらを見た様には思えませんでした
それなのに山根さんは一度しか来たことがない嫁の顔と変則メニューを覚えていて、超忙しいのに助手に伝え確認させたのです(涙)
ええ、もう「侍」信者です
それから何年通って何百杯食べたのでしょう?
ほんとは週二回行けるのに頻繁に行き過ぎて嫌われると困るので週一に抑えたりしてました(笑)
写真はつけ麺の「昼定食」
ごはんと小鉢が付きます
煮玉子が超絶ウマくてラーメンに入れるのが楽しみでした
嫁は抜いてましたがチャーシューも絶品です
通っている間いろんなことがありました
1時過ぎに行ったら100食売り切って食べられなかったり
ラーメン専用?の照明器具や撮影セットを持ち込んで食べる前に写真撮ってるマニアがいたり
店内どこにも表示してない「チャーシュー丼」が存在したり
店はトタン張りなのにトイレは超絶オシャレだったり
どうしてもスタッフが見つからないのか店内を布で仕切って客席を三分の一にしちゃったり
コショーのキャップが壊れてどっさり入ったのを平気な顔して食べたり
中学生風女の子が運んでくる途中つまづいてスープがこぼれてビチャビチャのどんぶりを「大丈夫!」って奪い取って平気な顔して食べたり
あ、こんなに通えたのは「おいしいラーメンだけど、これ毎日食ってると確実に死ぬよな」ってラーメンよくありますよね?
侍のラーメンは「毎日食べても死なない!」
そんな身体にやさしいラーメンだったからです
現に一切太らなかったし
(個人の感想です)
客としての僕のこだわりは「食べ終わって店を出るとき、かならず山根さんの目を見てごちそうさまと言うこと」
寡黙な山根さんとの唯一のコミュニケーションでした
そんな「侍信者」生活を続けてきた2014年の春
いつものよう店に入るとカウンターの中に山根さんがいない・・・
つづく